国産牛と和牛の違い

牛の種類

日本で飼育されている牛の種類ってどんな牛なのか…。
牛と言っても大きく分けると2種類に分けられます。
お肉になる牛「肉用牛」と牛乳や乳製品など乳用になる「乳用牛」です。

肉用牛ってどんな牛?

お肉専用の牛「肉用牛」は4種類に分けられます。

1:「和牛」・・・4品種(※図のオレンジ色の種類)の牛が和牛と呼ばれる品種。銘柄牛も多い。
※登米産仙台牛はこちらの品種。

2:「乳用種」・・・雄子牛(去勢牛)を肥育したものと搾乳を終えた雌など。

3:「交雑種」・・・和牛(雄)×乳用種(雌)の交配や和牛×外国種の交配など、ほかの品種とのかけ合わせ。

4:「外国種」・・・外国で確立した品種。肉質が良いとされるアバディーン・アンガスなど。
世界3大肉用種といわれる種類は、アバディーン・アンガス、ショートホーン、へレフォード。

和牛とはどんなもの?

【和牛】

①黒毛和種・・・和牛の98%を占めています。毛色は黒色からやや褐色を帯びた黒色。全国各地で飼育されています。霜ぶりや肉のきめ細かさなど肉質形質に優れた特徴を持っています。有名なブランド牛もこの黒毛和種。(仙台牛もこの品種です。)
♦︎銘柄:松坂牛、但馬牛、近江牛、米沢牛、仙台牛

②褐毛和種・・・毛色は黄褐から赤褐色。熊本と高知の赤牛を基礎に品種改良を加えた品種。熊本系の放牧に適した「肥後牛」や高知県で韓国牛から改良された「高知系」(土佐あかうし)のものがあります。肉質は赤身が多く適度な霜降りが魅力。性質もおとなしいそうです。熊本のあか牛と高知のあか牛では見た目の特徴も違うそうで、角、鼻、まつげ、しっぽの先など黒く、熊本のあか牛よりやや小柄なのが高知系だそうです。
♦︎銘柄:肥後牛、土佐あかうし

③日本短角種・・・毛色は濃い赤褐色。東北地方北部原産の「南部牛」を基礎に、輸入したショートホーン種を交配し改良を加えた品種。北日本の気候・風土の適合し、岩手、青森、秋田、北海道を中心とした東北地方で生産されている。風味豊かな赤身肉が楽しめ品種。夏山冬里方式で生産される。発育も早く放牧形式の肉牛生産に向いているそう。夏山冬里方式という伝統的な飼育法で育てられるそうです。
♦︎銘柄:いわて短角牛

④無角和種・・・無角和種・・・黒毛和種より黒味が強い黒単色の毛色。山口県で作られた角のない品種。山口県阿武郡の在来種をアバディーン・アンガス種によって改良。こちらも赤身本来の旨味を感じる品種。増体速度が速く、飼料の利用性も良い品種。最も希少で、山口県のみで飼育されている。
♦︎銘柄:無角和牛

【和牛間交雑種】

⑤和牛感交雑種・・①~④の品種間の交配による和牛間交雑種。(表記例:「国産和牛(和牛間交雑種)」)

⑤と①~⑤の交配による交雑種も 「国産和牛(和牛間交雑×黒毛)」など和牛は『品種』をあらわすもので、4種類の品種のみ。この4種(①~④)は「和牛」のみの記載がされています。和牛間交雑種(⑤~⑥)も和牛に入りますが、表記する際には、例:「国産和牛(和牛間交雑種)」、国産和牛(和牛間交雑×黒毛)」などの記載があります。

国産牛って?

国産牛は品種や出生地は関係なく、「原産地」を表します。どういうことかというと、日本国内で飼育された牛で、日本での飼育期間が一番長いものが「国産牛」となります。
(日本で育てられた乳用種や、交雑種、外国種など)

例:カナダ生まれ→アメリカ→日本育ちの場合

外国生まれの牛でも日本での飼育期間が一番長ければ、「国産牛」となるのです。

 

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