お肉の色について
2025.05.21食卓に欠かせないお肉ですが、
「どれが新鮮?」「色の違いは?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はお肉の色には、おいしさや鮮度を見分けるヒントがあります!
今回は、毎日の買い物で役立つ知識をお伝えしたいと思います。
なぜお肉は赤いの?
お肉の赤い色は、主に「ミオグロビン」という色素によるもの。
筋漿たんぱく質に含まれるこのミオグロビンは、筋肉の中に存在し、酸素を蓄える役割をしています。

お肉がカットされると、ミオグロビンは空気中の酸素と結合し、「オキシミオグロビン」という鮮やかな赤い色素に変化します。
これが、よく目にするお肉の美しい赤色の正体。
カットした直後のお肉は、まだ酸素と十分に触れていないため、暗赤色(紫赤色)をしていることがあります。
しかし、空気に触れさせることにより徐々に「鮮やかな赤色」へと変化していきます。
この変化を“ブルーミング”と呼びます。
さらに長く空気中に触れさせると、鮮やかな赤から退色し灰褐色になります。
これは「オキシミオグロビン」が、さらに酸化が進み「メトミオグロビン」へと変わるからなのです。
新鮮な肉 → 切りたて30分~1時間後 → 数日後
(暗赤色) → (鮮やかな赤色) → (灰褐色)
ミログロビン → オキシミオグロビン → メトミオグロビン
牛肉の見分け方

●新鮮なもの
色 :鮮やかな赤色(鮮紅色)、脂肪は乳白色で光沢が有り
匂い:ほのかな肉の香り
キメ:運動する部位は粗くなるが、キメが細かいもの
状態:赤身と脂身の境目がハッキリしている、乾燥していないもの、ドリップ(赤い液体)少ない
●鮮度が落ちた牛肉
色 :黒ずんでいたり、灰色っぽくなっているもの
匂い:酸っぱい臭いやアンモニア臭、腐敗臭など
状態:脂肪が黄色っぽく変色している、乾燥している、ドリップ(赤い液体)が多い、表面にぬめりや粘り気がある
日々のお買い物の際に役立て、楽しい食事の時間を過ごしましょう!
おまけ
●新鮮な豚肉
色 :鮮やかなピンク色、脂肪は白色、叉は乳白色
状態:形状が崩れていないもの、赤身と脂肪の境がはっきりしている、ドリップが出ていないもの
●新鮮な鶏肉
色 :透明感のあるピンク色、表面がみずみずしく光沢がある
状態:肉の触感がかたいもの(ハリがある)、毛穴が盛り上がっている、皮がサラッとしている